カツラ
みなさん、こんにちは。
だいぶ秋らしい季節になってきました。
先日、広島県の国営 備北丘陵公園に行った際に、好きな木を見つけましたので紹介します。
ハート型の葉っぱ、浅い丸っこい鋸歯
対生
(写真が最悪で、互生に見えますが、腋芽を見ると対生なのがわかります。)
(互生の個体もあるそうです。)
ヒノキのような縦ラインの浮いた樹皮
ということで、
今回は「カツラ(桂)」を紹介します。
(カツラ科カツラ属)
カツラと言えば、シンボルツリーとしても人気な木で。
樹形が美しく、葉っぱも可愛らしく、新緑や黄葉時も鮮やかな木です。
また、特に面白いと思うのが、落葉時です。
個体差はありますが、
なんと落葉時に、良い香りがするのです。
どんな香りかという点については、人によってか個体によってか、色々な意見があり、
「醤油のよう」、「キャラメルのよう」、「綿菓子のよう」等の意見がみられます。
自分が出会った、かなり強く香りを発していた一本は、個人的に
「粉タイプのレモンティー」の香りがしました
いろいろな香りの表現があって面白い木です。
そして、この葉っぱを収穫して乾燥の後、粉末とする事で、お香が作られるそうで、
「香の木」(コウノキ)という別名もあるそうです。
この事はこの度初めて知ったので、
「コウノキ」をネットで調べてみると、
シキミ(マツブサ科シキミ属、旧シキミ科)の別名としてもヒットします。
そして、シキミの葉もお香として、使われる、、そうです。
んー、、、怪しい!
私の、「木の名前テキトーじゃない?センサー」にヒットしました。
色々調べた結果、答えは出なかったのですが、
このコウノキという名前はどうやらシキミの方を指すことが多く、
シキミの葉っぱの代用としてカツラの葉っぱが使われて、そのままコウノキの名前をカツラも引き継いでしまった感じなのでしょうか?
コウノキという名前は一体何を指しているのでしょうか、、?
詳しい方いらっしゃいましたら、教えてください!
また、名前関係で話を広げると、
将棋の駒に、桂馬(けいま)があります。
この駒にも桂(カツラ)の字が使われますが、
この桂は、「肉桂」(ニッケイ)つまり、シナモンの木から由来するそうです。
京都のお菓子ではニッキと表記される事が多いですね。
(ちなみにAPGⅢでは、クスノキもニッケイ属に分類されるそうです。)
また、香車(きょうしゃ)という駒もあります。
これも、お香の原料となる香木を積んだ車の事を指すそうです。
香りに関わる話題が結構広がってしまいました!
木材としては、
やや軽軟で加工がしやすく、
引き出しの側板などの家具、将棋盤等に加工されるそうです。
代用材として、ナンヨウカツラという木材名で出回っている物がありますが、
これはカツラ科ではなく、材の特性が似ている、アガチス(ナンヨウスギ科)等がその正体だそうです。
カツラは、香り関係だったり、将棋盤だったり、
何かと日本の文化を思わせるような素敵な木だと思います。
機会があれば是非、落葉の香りを嗅いでみてください!
それでは!